木工DIYでは、「最後のひと手間」を掛けることで、作品の仕上がりを数段アップグレードすることができます。
その「最後のひと手間」とは、塗装やサンディング(表面研磨)のことなのですが、サンディングは思った以上に重労働で手間のかかる作業なんですね。
小さな面積なら、サンドペーパーを片手に人力で奮闘するのもありなのですが、3段の棚くらいになると、はっきり言って「筋肉痛」のお土産付きになります。
私は、作業後3日間ほどDIYがキライになったことがありました。

そんなときに大活躍してくれるのが、「電動サンダー」です。
「体を鍛えるのが目的!」の人には「人力サンダー」もおすすめですが、そうではないあなたには、やっぱり「電動サンダー」が必要です。
このページは、木工DIYに適した「オービタルサンダー」と「ランダムアクションサンダー」について、「特徴」と「使い方」、そして「失敗しない選び方」をわかりやすく解説し「おすすめ機種」を紹介します!
1.電動サンダーとは

電動サンダーとは、サンドペーパーを振動(あるいは回転)させて、材料の表面を研磨する電動工具です。
木工DIYに適しているのは、「オービタルサンダー」と「ランダムアクションサンダー」ですが、両者の大きな違いは研磨力ですので、用途によって使い分けることをおすすめします。
それでは、それぞれの特徴について説明していきます。
オービタルサンダー

オービタルサンダーのオービタルとは、英語のオービター(orbiter=軌道上を旋回するもの)を形容詞にした言葉で、サンドペーパーを取り付けた研磨パッドが旋回(運動によって振動)して、材料の表面を研磨します。
「研磨パッドが旋回…」と書くと、「回転する」と勘違いされますが、旋回というのは、星に例えると「公転」を意味し、回転(自転)するわけではありません。(地球が太陽の周りを365日かけてひとまわりする…っていう、あれですね)

なので、研磨パッドは長方形か正方形のものが一般的です。
う~ん…何かややこしくなった…感じがするので、研磨パッドの動きを図で表します。

この図では、動きを分かりやすくするために、研磨パッドの旋回軌道を大きく表しましたが、実際には3~8mm程度の小さい軌道で旋回していますので、感覚的には振動しているだけの感じです。
このような仕組みから、オービタルサンダーの研磨能力はそれほど高くないので、「表面を削る」ではなく「表面を整える」といった用途に向いた「電動サンダー」と言えるでしょう。
ランダムアクションサンダー

ランダムアクションサンダーは、オービタル軌道に加えて、円形の研磨パッドが自転(回転)することで、材料を研磨する電動サンダーです。

この図でも、旋回軌道を大きく表していますが、実際には3~8mm程度の軌道で旋回します。
研磨パッドの自転は、負荷が強くなると停止する仕組みになっていますが、オービタルサンダーより強い研磨力が特徴です。
2.電動サンダーの使い方

次に「オービタルサンダー」と「ランダムアクションサンダー」の使い方と注意点について、解説していきます(両者の使い方は同じです)。
電動サンダーにサンドペーパーをセットします
電動サンダーの研磨パッドに、作業に適したサンドペーパーを取付けます。
サンドペーパー選びの目安
作業内容 | サンドペーパー# | 電動サンダー速度 |
塗料剥がし | #40から#120を順番に使用 | 高速から中速へ移行 |
塗面研磨(重ね塗り) | #120~#240(好みにあわせて) | 中速~低速を選択 |
木材研磨(荒材) | #60から#240を順番に使用 | 荒削り/中~高速 仕上げ/低速 |
木材研磨(SPF材など) | #120から#240を順番に使用 | 中速から低速へ移行 |
作業用グローブと防塵マスク、防護メガネを着用します
作業用グローブは手を保護するだけではなく、安定したグリップ力によって疲れを軽減します。
パウダー状の粉塵(研磨くず)を吸い込むと、肺機能に障害を与える可能性があるので、防塵マスクは重要です。

集塵ユニットを確実に取り付けます
集塵ユニットの取り付けがあまいと、粉塵がスキマから漏れてしまいます。

電動サンダーのスピードを調整します

作業内容にあわせてスピード調整します(調整機能がある場合)
当然ですが、スピードが早い=騒音大になるので、気になる場合は低速からのスタートがおすすめです。
㊟長時間の低速運転はモーターの過熱を招きますので、注意してください。
基本的には、サンドペーパーの番手が大きくなる(=目が細かくなる)にしたがって、スピードを落とす方が目詰まりしにくくなりますが、対象の素材によって変わってくるので、状況に合わせて調整し直してみましょう。
電源スイッチをONにします
電動サンダーを材料に軽く押し当てて、電源スイッチをONにします。
㊟電動サンダーを強く押し当てた状態で電源スイッチを入れると、思わぬ方向にはじかれたり、電動サンダー本体の消耗を早めることになるので、注意してください。
材料の表面全体を均一に研磨します
サンドペーパー面全体を材料に軽く押し当てた状態で、材料の表面全体を均一に移動させて研磨します。
その際、電動サンダーを、木目に対して斜め方向に移動させると、均一に仕上がりやすくなります。
㊟電動サンダーを材料に強く押し当てすぎても、研磨効果は変わらず、本体やサンドペーパーの消耗につながります。
㊟一ヵ所に集中しすぎると、表面の平滑性が損なわれるので「全体を均一に」を意識しましょう。

材料の面取り作業の場合
材料の面取り(角をおとす作業)をする場合は、サンドペーパー面の押し当てる力を、さらに弱くし、スピードを遅めにする方がキレイに仕上がります。
㊟長時間の低速運転はモーターの過熱を招きますので、注意してください。
㊟強く押し当てると、角が丸くなりすぎたり、サンドペーパーが破れたりします。

作業の終了
作業が終了したら、電源スイッチを切って各部を清掃します。
㊟低速運転を続けた後は、3分程度の無負荷運転(材料から離した状態で運転)でモーターユニットを冷却してください。
㊟集塵ユニット内や研磨パッド周辺に残った研磨くずは、長期間放置することで、機能低下の原因になるので、こまめに清掃することが大切です。
私は、歯ブラシとダイソンで頑張っています♪

3.電動サンダーの失敗しない選び方
ここまで解説してきた、「オービタルサンダー」と「ランダムアクションサンダー」の特徴をふまえ、ここからは「失敗しない選び方」を紹介していきます。
①用途別
塗装の前処理や表面仕上げ
「SPF材(2×2材など)や合板(ベニヤ板など)の表面をスムーズにする」場合や「重ね塗装時の研磨」などには、オービタルサンダーが適しています。
木材が持つ本来の質感(木目の凹凸)を生かした仕上げが、容易にできるからです。

塗装の剥離など
家具のリフォームなどで塗装をはがしたり、ささくれだった(粗仕上げの)表面を滑らかに研磨する場合は、ランダムアクションサンダーが適しています。
これはオービタルサンダーに比べ、研磨能力が強いからですが、研磨パッド(サンドペーパーが取り付けられた面)の回転による、集塵力の高さも利点となります。

②電源
他の電動工具と同じく、コードレス式(バッテリー式)とコード式(AC100V)があります。
電動サンダーの使用は、比較的ユックリとした動きが基本で、使用時間も他の電動工具より長めになるので、コードレス式のメリットは少なくなります。
一方、コード式の場合は、バッテリー切れの心配がなく、長時間の安定した作業にも対応できるので、電動サンダーにおいては「コード式(AC100V)」をおすすめします。

③集塵機能
電動サンダーにおいて「集塵機能」は、必須!です。
木材研磨によって発生する粉塵は、見た目には「きな粉」にそっくりなんですが、残念ことに食べられません。
というか…吸い込むと有害ですし、掃除も大変なので、必ず「集塵機能」がついた機種を選びましょう。

「集塵機能がない場合は屋外で作業を…」は、ご近所への迷惑になるので絶対に絶対にNGです。(絶対をもう一つ付けたいくらいです)
おまけ情報:電動サンダーによる粉塵を、紙パック式などの掃除機で吸うと目詰まりし易くなるので、サイクロン式ハンディークリーナーがおすすめです。
④サンドペーパーの種類
電動サンダーに使用する「サンドペーパー」は、もちろん消耗品ですので、市販品を使える方が経済的です。
オービタルサンダーの場合
研磨パッドが「長方形」なので、ホームセンターなどで販売されるA4サイズの市販品をカットして使用できる機種がおすすめです。
その際は、「集塵用の穴明けパッド」が付属していることも、ポイントになります。

ランダムアクションサンダーの場合
サンドペーパーの装着がマジックテープ式になっていますので、それに適合したサンドペーパーが必要です。
サードパーティー品も販売されていますが、集塵穴の配置が異なる場合があるので、事前の適合確認をしましょう。

⑤スピード調整機能
「電動サンダーの使い方」にも記載しましたが、「スピード早い→研磨力大→騒音大」となるので、快適な作業をするためには便利な機能です。
作業内容によって調整することで、作品の仕上がりレベルもより向上するので、「スピード調整機能」がついた機種をおすすめします。
⑥信頼性
DIYの人気にともない、電動工具を製造するメーカーが増えてきました。
最近では、無名のアジアメーカーから「格安」の電動工具が販売されていますので、ついつい手が出てしまいそうになるんですが、「ちょっと待ったぁ!」と言いたいです。
電動工具は、色々な部品によって構成されており、そんな中でも、ベアリング(回転する部分の軸受け)やスプリング(バネ)は、製品の耐久力を左右する大切な部品のひとつです。

これらの部品は、価格によって多くのグレードが流通しているのですが、製品の内部に使われているため、外部からは判断できません。
最近販売されている格安電動工具で、「当たり外れ」が多いのは、このような事情からだと推測できます。
そこで私は、「その分野での歴史」を見ることで、「メーカーの信頼性」を判断しています。
多くの顧客が支持し続けない限り、長い歴史を刻めないからです。
メーカーの歴史
メーカー名 | 主な歴史(2021年2月調べ) |
マキタ | 1959年から電動工具専業(創業は1910年) |
ボッシュ | 1930年に電動工具部門を開設(創業は1886年) |
HIKOKI | 1948年に日立のグループ会社として創業、2017年に日立グループから離脱してアメリカの投資会社KKRの傘下に入る |
リョービ | 1968年に電動工具部門を開設、2018年から京セラグループに入る |
マキタは1959年、昭和34年から続く電動工具専業メーカーです。
世界に自慢できる立派な日本企業ですね。
ボッシュは…1930年(昭和5年)から電動工具を製造…昭和5年と言えば「世界大恐慌」の真っただ中で、創業の1886年となれば、日本は明治19年です。
これだけの年月を一つの会社として発展してきた歴史は、立派をとおり越して「リスペクト」ですね!
ちなみにボッシュは、1988年に世界初のランダムアクションサンダーを開発したメーカーでもあります。
4.電動サンダーのおすすめ機種3選+1
お待たせしました、それでは、私が自信を持っておすすめできる機種3選+1を発表します。
①ボッシュ GSS23AE/MF 吸塵オービタルサンダー

スペック
項 目 | データー | 説 明 |
消費電力 | 190W | モーターの強さ |
回転数 | 7,000~12,000/分 | 1分間で旋回軌道を何回まわるか |
ストローク数 | 14,000~24,000/分 | 1回転(旋回)で2ストローク |
変速 | 電子無段変速 | ダイヤルで無段階調整可能 |
オービットダイヤ | 2.0mm | 軌道直径は×2=4.0mm |
質量 | 1.4 Kg | 本体重量 |
100V | 100V | 家庭用コンセントのコード式です |
振動3軸合成値 | 4.5 m/s² | X,Y,Z、3方向に発生する振動の値 |
サンドペーパーサイズ | マジックテープ式 93mm×186mm |
専用品のみ使用可能(ワンタッチ交換式) |
サンドペーパーサイズ | クランプ式 93mm×230mm |
市販品流用可能(ローコスト) |
集塵機能 | 〇 | マイクロフィルター搭載 |
低振動設計 | 〇 | |
電源コード | 2.5m | 作業可能範囲(半径)に影響します |
特徴
- 吸じんオービタルサンダー
- イージーフィットシステム
- マイクロフィルターシステム
- 低振動設計
- 電子無段変速
(メーカーオンラインカタログより)
おすすめ理由
GSS23AE/MFは、ボッシュのオービタルサンダーの中で最大の研磨面積を誇り、必須機能をすべて搭載した、とても優秀なモデルです。
おすすめ理由はたくさんありますが、重要なポイントを以下にまとめてみます。
研磨面積93mm×186mm
広い面積を効率的に研磨するためには、このサイズが便利です(^^)/
私は「小回りの利くサイズ」を意識して、他メーカーのミニサンダーを買ってしまいましたが、少し後悔しています(-_-;) 置き場所などに問題なければ、このサイズがおすすめです。
マイクロフィルター式集塵機
ボッシュの集塵機能は、他メーカーのものより断然優れており、高い集塵率を実感できます。
集塵バック式と違い、取付けがしっかりとしているので、作業中に漏れ出す心配が少なく安心できます。
また、ボッシュ独自のマイクロフィルターによって、排気がきれいなのも嬉しい機能です。
デメリットとして、清掃する際の取り外しが少し大変なのですが、「粉塵が飛び散る」よりは断然いいです。
低振動、低騒音設計
これはボッシュの電動サンダー全機種に共通した美点で、特に夜間や集合住宅での作業にはありがたい性能です。
電子無段変速
サンディングは作品の仕上がりを左右する工程なので、材料の表面状態やサンドペーパーの番手によって変速できる機能は、とても便利です。
変速機能のないオービタルサンダーでは、常に全速で研磨をすることになるので、条件によってはサンドペーパーが目詰まりしやすくなるからです。(私の経験から)
あまり必要性を感じられないかも知れませんが、実際に使い比べてみると実感できますよ。
サンドペーパーの固定方式
クランプ式とマジックテープ式の両方が使えるので、経済性と利便性が両立しています。
私は主に市販のサンドペーパーを切って使っていますが、コスト面でとても助かっています。
研磨能力も高く低振動設計、そしてとても経済的なモデルなので、「おすすめ機種のNO.1」にあげました!
2021年5月時点で販売終了の情報がありましたが、2022年5月に確認した結果「カタログ復帰」しています。まだしばらくは購入できそうですよ♪

② ボッシュ GEX125-1AE吸塵 ランダムアクション サンダー

スペック
項 目 | データー | 説 明 |
消費電力 | 250W | モーターの強さ |
回転数 | 7,500~12,000/分 | 1分間で旋回軌道を何回まわるか |
ストローク数 | 15,000~24,000/分 | 1回転(旋回)で2ストローク |
変速 | 電子無段変速 | ダイヤルで無段階調整可能 |
オービットダイヤ | 2.5mm | 軌道直径は×2=5.0mm |
質量 | 1.3 Kg | 本体重量 |
定格電圧 | 100V | 家庭用コンセントのコード式です |
振動3軸合成値 | 5m/s² | X,Y,Z、3方向に発生する振動の値 |
サンドペーパーサイズ | マジックテープ式 125mmф |
専用品のみ使用可能(ワンタッチ交換式) |
集塵機能 | 〇 | マイクロフィルター搭載 |
低振動設計 | 〇 | |
電源コード | 2.5m | 作業可能範囲(半径)に影響します |
特徴
狭い場所や部分的な修理作業に対応したエントリークラスの125mm吸じんランダムアクションサンダー。
コンパクトなエルゴノミクスデザインと様々なグリップ位置の採用により、頭上での作業も快適。
速度事前選択機能により、様々な材料に使用可能。
ボッシュ マイクロフィルターシステムを内蔵したダストボックスにより、粉じんのない作業を実現。
GEX 125-1 AE Professionalは、サンディングシート固定用マジックテープシステムを備えたサンディングパッドも搭載しています。
(公式ページより抜粋)
おすすめ理由
プロシリーズのランダムアクションサンダーとしては、「エントリークラスのモデル」だそうですが、私にとっては最高のモデルです。
木工品の仕上塗装での研磨には、「中目(#240)のサンドペーパーを使って中低速で」。
古いテーブルの塗料はがしや、荒材の下地研磨には、「粗目(#80)のサンドペーパーを使って中高速で」のように、ほとんどの作業に対応した万能の電動サンダーです。
ただランダムアクションサンダーは、研磨目が円状になるので、ワトコオイル仕上げの下処理などには、オービタルサンダーの方が適しています。
この点のみ、オービタルサンダーとの使い分けが必要ですが、優秀な研磨力と集塵機能、そして特筆できる低騒音に、私は大満足しています。
ぜひ、あなたにも使ってもらいたい、私の一押しモデルです。

③ (販売中止されています)ボッシュ GSS230AE/MF 吸塵オービタルサンダー
2022年6月現在、理由は分かりませんが販売が中止されています!

スペック
項 目 | データー | 説 明 |
消費電力 | 300W | モーターの強さ |
回転数 | 5,500~11,000/分 | 1分間で旋回軌道を何回まわるか |
ストローク数 | 11,000~22,000/分 | 1回転(旋回)で2ストローク |
変速 | 電子無段変速 | ダイヤルで無段階調整可能 |
オービットダイヤ | 2.4mm | 軌道直径は×2=4.8mm |
質量 | 2.3 Kg | 本体重量 |
定格電圧 | 100V | 家庭用コンセントのコード式です |
振動3軸合成値 | 4.5 m/s² | X,Y,Z、3方向に発生する振動の値 |
サンドペーパーサイズ | マジックテープ式 93mm×185mm |
専用品のみ使用可能(ワンタッチ交換式) |
サンドペーパーサイズ | クランプ式 93mm×230mm |
市販品流用可能(ローコスト) |
集塵機能 | 〇 | マイクロフィルター搭載(ロング) |
低振動設計 | 〇 | |
電源コード | 2.5m | 作業可能範囲に影響します |
特徴
高品質の表面仕上げを実現する230mmシリーズの吸じんオービタルサンダー。
- 高品質のアルミニウムベアリングフランジと優れた耐久性のベアリングシールにより長寿命を実現。
- クランプシステムを備えたマジック式パッドにより、サンディングシートをカンタンにしっかり装着可能。
- 速度調整機能により、多材料用途での使用が可能。
(公式ページより抜粋)
おすすめ理由
品番や外観からも察しがつきますが、名機GSS23AE/MFの後継機種です。
GSS23AE/MFとの比較で、モーター性能:158%、オービットダイヤ:120%と、かなり大幅に向上していますので、研磨力はオービタルサンダーとしては最高峰だと言えます。
当然ながら、「電子無段変速」機能も搭載していますので、仕上げ研磨から塗装剝離まで、すべてをまかなえる性能です。
その他、マイクロフィルターの容量も大幅アップされていますので、研磨力アップへの対応にも、抜かりはありません。
通常のオービタルサンダーなら、「塗装剥離」などのヘビーな作業には少し非力なので、私はランダムアクションサンダーと併用していますが、このモデルなら、1台でこなしてくれそうです。
そうなると心配になってくるのが、「騒音」なのですが…。
でも、安心してください♪
メーカーさんに問い合わせた結果「音に関するデーターがないので数値での回答はできませんが、ランダムアクションサンダーのGEX125-AEよりは小さくなります」とのことでした。
私的には、ボッシュランダムアクションサンダーのGEX125-AEでも、マキタのミニサンダーBO4555よりかなり静かで研磨力も高いので、この回答には感激しました。
まだ新しい機種なので、価格的にはこなれていませんが、木工DIYには最強の「オービタルサンダー」といえるでしょう。
㊟2022年6月現在、この機種は発売が中止されています。

④ ボッシュGSS140A吸塵オービタルサンダーミニ

スペック
項 目 | データー | 説 明 |
消費電力 | 180W | モーターの強さ |
回転数 | 12,000/分 | 1分間で旋回軌道を何回まわるか |
ストローク数 | 24,000/分 | 1回転(旋回)で2ストローク |
変 速 | なし | 速度固定 |
オービットダイヤ | 1.6mm | 軌道直径は×2=3.2mm |
質 量 | 1.2 Kg | 本体重量 |
定格電圧 | 100V | 家庭用コンセントのコード式です |
振動3軸合成値 | 5.0m/s² | X,Y,Z、3方向に発生する振動の値 |
サンドペーパーサイズ | マジックテープ式 115mm×107mm |
専用品のみ使用可能(ワンタッチ交換式) |
サンドペーパーサイズ | クランプ式 115mm×140mm |
市販品流用可能(ローコスト) |
集塵機能 | 〇 | マイクロフィルター搭載 |
低振動設計 | 〇 | |
電源コード | 2.5m | 作業可能範囲に影響します |
特徴
小面積に適した丈夫なクランプシステムを備えた、エルゴノミクスデザインのコンパクトな吸じんオービタルサンダー。
- エルゴノミクスデザインのパームレストとコンパクトなデザインにより、カンタン・快適に操作可能。
- 丈夫な金属シートにより工具の優れた耐久性を実現。
- マジック式ラバーパッドを備えたクランプシステムによりサンディングシートをカンタンに交換できる。
(公式ページより抜粋)
おすすめ理由
あえて、おすすめ3選+1として「ボッシュGSS1400A吸塵式オービタルサンダー」を紹介するのは、コンパクトサイズを必要とする場合があるからなんです。
例えば、天井や、取り付けた棚の裏面などを仕上げ研磨するときなのですが、軽量で小さなボディーは疲れを軽減してくれます。
実は、私もそういった理由から「マキタのミニサンダーBO4555」を購入したのですが、「集塵バックが抜けやすい」や「騒音が大きい」といった点がいただけません。
そこで、このような用途に「どんぴしゃり」なのが、「ボッシュ吸塵オービタルサンダーGSS140A」なんです。
この機種は、スピード調整機能がないので、ちょっと不満なんですが、低騒音と集塵力の高さには定評があります。
軽量コンパクトを優先する場合は、間違いなくこの機種がおすすめです。

5.まとめ
私が木工DIYを始めたころは、現在のようにDIY工具が豊富になく、工具によっては選ぶこと自体が難しい状況でした。
その時代と比較すると、迷うほどの選択肢がある現在は、私たちDIYビルダーにとって理想的な時代と言えますね!
でも、その反面、「素人にはこの程度で十分」といった低品質の工具や、「家庭で使うことを考慮されていない」工具が反乱しており、選択を間違うと「ご近所迷惑」や「事故」の原因になりかねません。

今回のテーマ「電動サンダー」は、木工DIYには欠かせない電動工具でありながら、ある程度の振動と騒音が伴います。
ですが、そのレベルは、メーカーや機種によって大きな差がありますので、私の失敗経験を元に「おすすめ機種」を選びました。
最終的に「ボッシュ」だけになってしまったのですが、「ボッシュ製品」には、ドイツ的な質実剛健さに加え、「使う人に対する配慮」が感じられるんです。
低騒音、低振動はもちろんなんですが、例えば、「電源コードの長さ」のように、スペック上では目立たない部分にも配慮があり、ボッシュでは、DIYモデルを含むほとんどの機種において、最低2.5mを確保してくれています。
「足りなければ、延長コードを使えばいい」だけなので、あえて「おすすめ理由」には書かなかったのですが、電源コード長2mまでの他社製品が多い中で、私にはこの50cmに「ボッシュの配慮」が感じられます。
このような観点から厳選した「おすすめ品」、ぜひお試しください!