お部屋の壁に明いたネジ穴の外観は、DIYで簡単に補修できます。
でも、再度ネジ止めしたり、押しピンを刺したりする場合は、もう一手間かけなければなりません。
今回の記事では、見た目だけの補修ではなく、石膏ボード壁のネジ穴を完全に復活する方法を解説します。
ボードアンカーを取り外したあとなど、大きめの穴でも大丈夫!
もちろん、グラグラになったネジ穴の補強にも使えます。
簡単な作業なので、ぜひ挑戦してください。
外観だけの補修の場合は、以下の記事「クロス壁のネジ穴補修」をご参照ください。
※リンクをクリックすると、別記事「クロス壁のネジ穴補修」へ飛びます。
石膏ボードに明いたネジ穴の復活補修方法
石膏ボードに明いたネジ穴の復活・補修には色々な方法がありますが、今回はDIYに適した「ねじパテ」と「クロスの穴うめ材スーパー」を使った方法を紹介します。
ねじパテには、石膏ボード用と木材用があるので、修復する壁の材質に合わせて選んでください。
今回は石膏ボード壁を対象に解説しますが、木壁の修復も同じ手順です。
修復手順の概要は以下となります。
- ボードアンカーの取外し
- ネジ穴の清掃
- ねじパテの注入
- ねじパテの乾燥と再充填
- クロス面(壁紙)の色を確認
- 「クロスの穴うめ材スーパー」の充填
- 穴の周辺を整える
- 乾燥して表面が凹んだ場合は追加充填する
- 乾燥した表面を整えて完成
ネジ穴復活・修復の手順
それでは、実際のネジ穴修復手順を項目ごとに解説していきます。
1.ボードアンカーの取り外し
まず石膏ボード壁から、不要になったボードアンカーを取り外します。
取り付けたときに使ったドライバー+2で、埋め込まれたボードアンカーを緩め方向(左回転)に回転させると抜き取れます。
壁紙(クロス)が貼ってある場合は、下図のように穴の淵にクロスの端が盛り上がっていることがあります。
これはクロスの修復時に役立ちますので、そのままにしておきましょう。
2.ネジ穴の清掃
ネジ穴内部に残ったホコリや粉、かけらなどを清掃します。
穴がボードを貫通していない場合は、キリなどの細いもので貫通させてください。
清掃はダストブロワ/エアダスターなどがあれば便利です。
3.ネジ穴の穴埋め(ねじパテの注入)
ねじパテのノズルをネジ穴の中心に当て、本剤を穴全体に充填するよう、ゆっくりとチューブから絞り出します。
4.ねじパテの乾燥と再充填
ねじパテは乾燥すると体積が減るので、乾燥後追加充填します。
取説では20℃・24時間で乾燥と書かれていますが、以下の写真は約10時間後の状態です。
すでに目減りしていたので、追加充填して翌日まで乾燥させました。
完全乾燥すると、元の石膏と同じくらいの強度になります。
この時点で、壁内部の修復は完了です!
※壁紙が貼ってある場合は、乾燥後、面一よりも少し凹む程度の量が最適です。
※壁紙が貼られていない壁の場合は、ねじパテを多めに充填し、乾燥後表面を面一に削って完成となります。
5.クロス面・壁紙の色を確認
壁紙の修復には、建築の友社の「クロスの穴うめ材スーパー」を使います。
クロスの穴埋め材スーパーは、全部で5色。
クロスの穴うめ材スーパーは、ホワイト⇒オフホワイト⇒アイボリー⇒ベージュの順で、色が濃くなっています。
壁紙の色は、単色に見えても、濃い色と薄い色が混じっていることがあるので、よく確認して選びましょう。
また、混ぜ合わせて調色することもできるので、数種類持っていると便利ですね。
6.「クロスの穴うめ材スーパー」の充填
完全乾燥させた「ねじパテ」の上から、「クロスの穴うめ材スーパー」を多めに充填します。
本剤も乾燥後に体積が減りますので、表面が若干盛り上がる程度が適量です。
7.穴の周辺を整える
穴うめ材が乾燥する前に、穴の周辺を整えましょう。
穴の周辺に盛り上がったクロスを、小さなマイナスドライバーなどの細い先端で元通りに伸ばし、穴うめ材を乾燥させます。
ピンセットで伸ばした後に、表面を指で慣らすのも効果的な方法です。
8.乾燥して表面が凹んだ場合は追加充填する
「クロスの穴うめ材スーパー」の充填量が足らなかった場合は、完全乾燥後、写真の様に少し凹んでしまいます。
でも大丈夫!乾燥した上から少量足して再度乾燥させましょう。
細いヘラやマイナスドライバーなどを使えば、より簡単に作業出来ます。
9.乾燥した表面を整えて完成
表面は乾燥しても弾力がありますので、周りの模様に合わせて凹凸をつけます。
範囲が広い場合は、半乾燥(施工後6時間くらい)した時点で試してみるといいでしょう。
模様によっては、「爪楊枝」や「ゼンピン」の丸い部分などを使うと、よりリアルな再現が可能です。
マーカーテープがなければ、ほとんど判別できないレベルに修復できました!
まとめ
ここまで「石膏ボード壁のネジ穴を完全に補修・復活する方法」を順番に解説してきましたが、いかがでしたか?
私はこの方法でたくさんのネジ穴を修復してきましたが、未だに劣化などなくきれいな状態を保っています。
この方法だと何度でもやり直しがききますし、意外と簡単です。
みなさんも、ぜひ挑戦してみてください!